川口松太郎(かわぐちまつたろう)    明治32年10月1日〜昭和60年6月9日(1899-1985)

        小説家、劇作家。東京生まれ。職を転々とした後大正4年(1915)久保田万太郎に師事。1923年に小山内薫門下の脚本家研究員となったが関東大震災により大阪へ移り、雑誌「若葉」を出版。「明治一代女」で第1回直木賞を受賞。著書に「風流深川唄」「愛染かつら」「鶴八鶴次郎」などがある。大映の重役でもあった。昭和13年(1938)に封切られ、上原謙、田中絹代主演の「愛染かつら」(あいぜんかつら)は、主題歌「旅の夜風」の「花も嵐も踏み越えて・・・」のメロディーも流行し国民の4人に一人は見たという大ヒットしたが、自性院の愛染明王像と本堂前にあった桂の古木にヒントを得た作品だと言われる。 映画は医者と看護婦間の単なるメロドラマで愚作と評されたが、大うけのため続編、続々編、完結編と続いた。妻は女優の三益愛子(1910-1982)
墓は、雑司が谷霊園。