富永惣一(とみながそういち)     明治35年9月18日〜昭和55年6月4日(1902-1980)

    初代国立西洋美術館長・学習院名誉教授。父、敏麿(長男)。東京出身。東京帝国大学卒業。昭和3年(1928)芳子と結婚。フランス留学後、学習院高等科教授。同大学教授。研究生活の傍ら活発なる評論活動に従事し、特にフランス近代絵画紹介には多大な功績を残した。昭和34年(1959)国立西洋美術館設置に際しては、初代館長として草創の礎を築く。美術評論家連盟初代会長。昭和45年(1970)国際的経験をかわれて万国博美術館長に就任。また、日仏文化交流の功績でフランスのオフシエ勲章を受ける。共立女子大学教授、学習院名誉教授として西洋美術の研究・啓蒙・後進の育成に努め、勲二等瑞宝章に叙せらる。美を愛し天寿を全うし、従四位に叙せらる。77歳。著書:「ロダン」、「キリシャ彫刻」、「パルテノン」、「ドラクロアの素描」。(墓誌より)

墓は、谷中霊園 甲11号11側。正面「富永家墓」。「淨徳院惣誉一念寂道居士」