谷中・桜木・上野公園裏路地ツアー　古島一雄

古島一雄（こじまかずお）　　　　慶応元年8月1日～昭和27年5月26日(1865-1952）

　　　　吉田内閣の黒幕。名、一念･古一念。父、豊岡藩勘定奉行小島良年／玄三(長男)。但馬(兵庫県豊岡市)出身。明治12年(1879)上京し共立学校･同人社などで島村賢･久保田精一･中村敬宇らに師事。のち儒教的道徳教育家の杉浦重剛(すぎうらじゅうこう：1855-1924)に師事し、日本主義の教育を受ける。浜尾新の書生、のち明治21年(1888)以降三宅雪領らの反欧化主義雑誌｢日本人｣、ついで日本新聞記者となり、日清戦争では正岡子規らと従軍。明治31年(1898)｢九州日報｣主筆を経て、明治41年(1908)｢万朝報(よろずちょうほう)｣に入る。条約改正当時から｢対外硬｣運動に参加、犬養毅を知る。以後、共に終始政治行動をする。明治44年(1911)衆議院議員に当選(計6回当選)、政界入りする。この間、東宮妃冊立問題にかかわる｢宮中某大事件｣に介入。また、頭山満と組み孫文の中国革命を支援。加藤高明内閣時の犬飼逓信大臣の下で政務次官となる。落選後は、｢大坂毎日｣･｢東京日日｣の各新聞の客員。昭和7年(1932)貴族院議員。戦後幣原内閣で入閣をオファーされたが固辞。鳩山一郎から自由党総裁に推されたが断り、吉田茂を推薦、以後吉田首相を支え黒幕と称された。正五位勲三等。86歳。著書：｢一老政治家の回想｣。 ※　明治25年(1892)正岡子規が「日本」に入社したときの面接員でもある。また、詩文に長じ、文書も得意とした、囲碁も五段を日本棋院から追贈される。

墓は、天王寺墓地。甲9号17側の奥。玉乃世履墓から西側(奥)は、天王寺墓地となる。正面｢古島家之墓｣。