谷中・桜木・上野公園裏路地ツアー　中澤彦吉

中澤彦吉(なかざわひこきち)･初代　　　　天保10年2月27日～明治45年5月6日(1839～1912)

　　　　実業家。東京京橋で酒醤油問屋中沢彦左衛門の長男として生まれる。号、蘭谷。安政時代に漢学を土井◇牙に、明治元年(1868)洋学を箕作麟祥(1846-1897)に学び、慶応義塾に入り福沢諭吉に就き経済学を修める。明治酒醤油販売および倉庫業を営み｢奴利屋｣と号す。明治2年(1869)東京商業会議所議員。同士と｢東京商社｣を興す。｢紅葉館｣代表社員。明治23年(1890)から八十四銀行頭取･横浜電気鉄道･日本窯業･東京硫酸などの取締役となる。また、明治25年(1892)衆議院議員に当選、同時に東京市会議員となる。明治40年(1907)東京市会議長もつとめた。なお、日本橋の「宝町」の名は、昭和6年(1931)中澤彦吉の命名との資料もあるが、計算が合わない(2代目も1926年没)。書画を愛好し蔵品も多い。従六位。73歳。著書：｢明治新撰泉譜別集｣(明32.1)

墓は、谷中霊園甲3号7側。正面｢従六位中澤彦吉墓｣｡｢乗華院殿釈徳恒蘭谷禅定門｣。隣りの｢松平俊子之墓｣は夫人。

※　撤去危惧墓碑　警告表示板あり