六角紫水（ろっかくしすい）　　　　慶応3年4月24日〜昭和25年4月15日(1867-1950)

　　　　漆工芸家。キリンビールの麒麟をデザインした人。父、藤岡半右衛門（長男）。名、注多良。六角広道の養子。広島出身。明治26年(1893)東京美術学校漆工科卒業。同時に教授に就任。明治29年(1896-1898)古社寺保存計画調査官。明治37年(1904)岡倉天心らと渡米、ボストン美術博物館東洋部に勤務し、東洋美術品の整理にあたる。のち、メトロポリタン博物館勤務。明治41年(1908)ヨーロッパ・ロシア経由で日本美術を視察し帰国。大正5年(1916)東京美術学校教授。朝鮮・楽浪漆器を研究。岡倉天心・横山大観・下村観山らと日本美術院を創立。大正14年(1925)パリ万国博覧会に出品し名誉大賞を受賞。昭和5年(1930)「暁天吼号之図漆器」が帝国美術院賞を受賞。帝国工芸協会理事。昭和16年(1941)芸術院会員。正5位勲5等。夫人は、六角広道の長女幸。養子に東京芸術大学教授の六角大乗（1913-1973：合祀）。

墓は、了ごん寺墓地。谷中霊園側墓地で中村正直の墓碑の真裏。「六角累代之墓」に合祀。