信欣三(しんきんぞう)    明治43年〜昭和63年12月26日(1910-1988)

    映画俳優。東京出身。本名、信金蔵。左翼劇場を経て昭和9年(1934)新協劇団創設に参画。昭和15年(1940)弾圧を受け解散後、宇野重吉・清水将夫らと瑞穂劇団を結成。団長を務め農山漁村を巡演。戦後復員して、俳優座に入り、のち夫人の赤木蘭子と退団、民芸に入る。主な出演:「帝銀事件死刑囚(主演)」、「砂の器」、「野獣の青春」、「東京暮色」、「日の果て」、「太陽のない街」、「金色夜叉」など多数。

墓は、谷中霊園乙6号3側。通路に面する。正面「俳優 信欣三 ここに眠る」。メイン墓碑の正面は「函館屋」。函館で開墾・海産事業で成功し声望のある「函館屋」の信大蔵(1831-?)一族の墓碑。榎本武揚を支援したことでも知られる。また、東京銀座尾張町に洋酒店「尾張屋」を開業し、洋酒商の先駆者。ただし、墓誌には載っていない。