高田実(たかだみのる)　　　　明治4年3月〜大正5年9月24日(1871-1916)

　　　　新派俳優。東京千住出身。号、渓水。父、小菅県権大属の上野の剣客高田光義の子。明治24年(1891)浅草鳥越座で川上音二郎一座の芝居を見て俳優を志し、鉄道会社勤務を辞め俳優に転じて明治25年(1892)に初舞台、のち山口定雄一座から川上音二郎の一座に移った。明治27年(1894)に上演の｢日清戦争｣の李鴻章役が受けた。明治29年(1896)に大阪で喜多村緑郎らと｢成美団｣を結成して、関西新派のリーダーとして活躍。明治37年(1904)東京に戻り、本郷座の座頭俳優となって、新派全盛、本郷座時代を築いた。｢金色夜叉｣の荒尾譲介、｢己が罪｣の作兵衛、｢琵琶歌｣の三蔵役が有名。

墓は、金嶺院墓地(谷中1-6-27)。山門入り口左側。正面「高田一家之墓」に合祀。父、高田光義も合祀。