渡 後凋(わたりごちょう)/渡俊治(わたりしゅんじ) 生没年不詳)
国学者。名、俊治。号、後凋。著書:「書画鑑定必携 儒家小誌」(大正11年9月発行)、「官話応酬新篇」。
※ 「儒家小詩」には、「予常に古儒の人格今人に優れたるもの多きを思ひ、其の書画を得て古儒崇拝の一端とせんとし、之が蒐集に従事すること多年、傍ら儒者の伝記逸話等見るに随ひ聞くに随ひて之を抄録せるもの、積んで数千枚に達せり」とあり、儒者情報を収集していたことがわかる。
※ 渡東嵎・渡東皐共に岩崎藩儒官であったので、同様の可能性がある。また、「渡家累世之墓」と3基並んでいることや、東皐は二男なので、長男の可能性もある。
墓は、天王寺墓地。芳野金陵墓前。正面「後凋渡先生/室 貞子 之墓」。墓誌には、「貞子 大正2年8月7日」とあるが、後凋の欄は空白となっている。なお、渡家の墓は、東嵎墓の後ろにもあり、本家分家のように思える。