安立院(あんりゅういん)    創建:不詳

場所: 台東区谷中7-10-4
アクセス: JR日暮里駅下車、南口から左に高台側に行き、突き当りを左に階段を上がる。天王寺山門前のさくら通りを行き、甲8号15側のところに案内の石柱があるので、そこを左に墓地の中を通ると突き当り。

    長耀山安立院。もと延暦寺別院安楽律院末の天台律宗だったが、昭和29年(1954)曹洞宗系単立寺院に改宗した。天王寺の塔頭(たっちゅう)の一つ。九つだったが、現在は、了がん寺と安立院の二つのみ。本尊は、来迎印〈らいごういん〉阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)。平成3年(1991)度に台東区有形文化財として登録された。台東区のHPによると、本像は、ヒノキ材製で寄木造。像高98.3cm、髪際高〈はっさいこう〉91.8cm。螺髪〈らほつ〉を彫り出し、肉髻珠〈にっけいじゅ〉・白毫〈びゃくごう〉を表し、衲衣〈のうえ〉・褊衫〈へんざん〉・僧祇支〈そうぎし〉・裙〈くん〉を着け、来迎印を結んで左足をやや前に出して立つ。玉眼を嵌〈は〉め入れ、肉身部は金泥塗、衣部は布貼り、黒漆塗の上に白土地、丹彩の上に金泥塗。その上に切金文様を表す。その彫法・仕上げから、典型的な安阿弥様を示す、鎌倉時代後期の正統仏師の作品と推定される。安置時期は不明だが、文政12年(1829)の資料には記録がある。



上段は、将軍地蔵尊像(南無将軍地蔵尊の刻銘がある)と地蔵菩薩。下段は、将軍地蔵尊像の下部の拡大で軍荼利明王(左)と降三世明王(右)。この将軍地蔵は猪に乗っている。別に勝軍地蔵というものがあり、これは馬に乗っている。軍荼利明王は一面八臂で、手や足首に蛇を巻きつけている。降三世明王は三面八臂の忿怒形で、足下に男女(シヴァ神夫妻)を踏みつけている。




下記の方々のお墓がある。

浦賀奉行浅野梅堂、バイオリン演歌師石田一松、日本画家織田観潮