宗林寺(そうりんじ)     創建: 不詳

場所: 台東区谷中3-10-22
アクセス: JR日暮里駅谷中口下車。御殿坂を上りまっすぐに行き、三差路を左に七面坂を下る。降りたら左に曲がって約50mの右側。

     妙祐山宗林寺。日蓮宗。別名、「萩寺」。本国寺末頭。開基:斎藤宗林。舟守祖師(※)を本尊として駿府に創建した。徳川家康が江戸に移るのに伴い、慶長年中に本山も神田昌平橋外に移転。のち上野東寺町(護国院の辺り?)に移転。元禄14年(1701)現在地に移転。向拝龍の彫刻は、森桂雲の作で、木鼻獅子の彫刻は、後藤桂林の作といわれる。境内には立派な鐘楼があり、除夜には突かれ、鐘撞棒は、シュロ製だそうだ。かつて境内に幅3mほどの蛍沢が流れていて夏にはホタルが乱舞していて名所になっていたという。山門より境内が低くなり、さらに裏手は”よみせ通り”(現在でも藍染川が暗渠になっている)になり、いかにも小川があったことを偲ばせる。本堂右には「浄行菩薩」像があり、題目を唱えながら水をかけると御利益がある。また、夏から秋にかけて山門周辺(かつては山門前)にたくさんの萩の花が咲き、”萩寺”の所以になっている。

※ 船守祖師: 日蓮上人が伊豆へ配流となった際に船守弥三郎へ与えた祖師像で、江戸十祖師像の一つ。十祖師は、ほかには幸国寺(新宿原町)・長遠寺(元浅草)・報恩寺(墨田太平)・宗延寺(杉並堀之内)・本覚寺(台東松が谷)・妙音寺(台東松が谷)・瑞輪寺(谷中)・幸龍寺(世田谷北烏山)・浄心寺(江東平野)。



下記のお墓がある。

錺師(かざりし)鈴木長翁斎
水戸藩侍医土田怒庵/土田蒙斎
儒者・弘前藩第5代藩主津軽信寿の落胤戸澤惟顕/祖州
漢詩人友野霞舟
医者中山玄玄